招鬼猫物語

招鬼猫物語第41話

社長が毎週月曜日に投稿している招鬼猫を題材にした物語です。

第41話

秀傑が、「親父、普照さんとスズが一緒だから心配するな、必ず戻ってくる」と周に別れを告げ船へと歩き出しました。

寂しそうな顔をしている周の横には万頭売りの楊おばさん、不托(ふたく)売りの公さんと奥さんの香凛が、遣唐使船を見送るために立っています。

「ジャーン、ジャーン、ジャーン」と銅鑼が鳴りました。

船長が「碇を上げろー」と大きな声で水夫長に命じています。船尾の碇が「ギシギシ」と音を立て巻き上げられ、船の中央にある二本の帆柱に竹で編んだ帆が徐々に張られていきます。

帆が全て張られると船がゆっくり動き出しました。

岸壁では大勢の人が動き出した船に手を振り、船でも日本に帰国できる留学生、学生僧達が手を振っています。

その中に秀傑の姿もあります。秀傑を見つけた周が涙を流しながら大きく手を振っています。

楊おばさんも秀傑を見つけましたがスズの姿を見つけることができず、一生懸命スズを探しています。すると公さんが「あそこにスズがいる」と空に向かって指を指しました。

そこには中央帆柱の頂上で、船の進む方向を見ているスズの姿がありました。


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愛知県警察マスコット「コノハけいぶ」を制作提供

鬼瓦のコノハけいぶ

令和3年11月24日に愛知県碧南警察署にて広報大使委嘱式と瓦製コノハけいぶのお披露目式が執り行われ、コノハけいぶとコノハままと一緒に記念撮影しました。今後、愛知県民の安心安全を警察官と一緒に守っていく鬼コノハけいぶは愛知県警察広報センター、碧南警察署受付、高浜幹部交番などにに設置されます。

お披露目式の前には広報大使委嘱状を中川署長より手渡して頂きました。

早速、広報大使のお仕事、「振り込め詐欺」、「交通安全」の注意喚起です。皆様、年末に向けて慌ただしくなってきます。くれぐれもご注意ください。

 

招鬼猫物語

招鬼猫物語第40話

社長が毎週月曜日に投稿している招鬼猫を題材にした物語です。

第40話

「秀傑さん、素晴らしい鴟尾を作っていただきありがとうございます。私は第二船で日本に向かいます、日本に着いたら一緒に帝に拝謁しましょう」と言って、阿倍仲麻呂も鴟尾を追うように船に乗り込んで行きました。

秀傑が荷物を船に運ぼうとしています。普照が「私達の乗る船は向こうの第一船だ」と伝え、歩き始めました。秀傑と周も普照の後に付いて、第一船の橋桁まで荷車を引き始めました。

第一船の橋桁まで着くと、出向準備をしている雑人の一人が、普照と荷車の上に乗っているスズをじっと見ています。そして、「もしかしたら普照様と王船長のスズか」と話しかけてきました。

スズは荷車から飛び降り、「ニャー、ニャー」と鳴きながら雑人の足に体をすり寄せています。

雑人は嵐で亡くなった王船長の船でいつも料理を作り、スズに食べ物を与えていた人でした。

秀傑がスズを抱き上げ、その雑人に荷車の木箱を船に積むよう頼みました。雑人はスズも一緒に日本に行くことが分かり、笑顔で重い木箱を担ぎ、船に係る橋桁を渡って行きました。

荷が無くなった荷車の近くでは周が普照の手を取り、秀傑を頼みますと頭を下げています。


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招鬼猫物語

招鬼猫物語第39話

社長が毎週月曜日に投稿している招鬼猫を題材にした物語です。

第39話

荷車を引き賑やかな市場を抜けると、港に朱色が鮮やかな3隻の遣唐使船が現れ、多くの荷夫達が様々な荷物を船に積み込んでいるのが見えます。

船に近づくと、普照が中央に泊まっている船の上から手を振っています。

その船に渡されている橋桁の前に荷車を停め、荷を留めていた紐を解いていると、普照が一人の貴人を伴い船から降りてきました。

普照は周親子に慇懃な挨拶をしてから、「こちらの方は私達と一緒に日本に帰る阿倍仲麻呂様です」と先ほどの貴人を紹介しました。

そして秀傑に運んできた荷を解き、鴟尾を阿倍仲麻呂に見せるよう促しました。

荷車には藁で編んだ莚(むしろ)に包まれた二体の鴟尾が載っています。秀傑が荷車の上で莚を解くと、綺麗ないぶし銀色をした鴟尾が現れました。

阿倍仲麻呂が「私が日本に持ち帰りたかったのはこの鴟尾だ、これで想い残すことなく日本に帰れる」と普照の手を握りしめています。

「ジャーン、ジャーン」と出港の準備を早く終わらせる合図の銅鑼が鳴りました。

阿倍仲麻呂が近くにいた荷夫達に鴟尾を遣唐使船の第2船に載せるよう指示し、船へと運びこまれていきます。


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招鬼猫物語

招鬼猫物語第38話

社長が毎週月曜日に投稿している招鬼猫を題材にした物語です。

第38話

それから数か月後、明州の港近くの市場ではいつものように万頭売りの楊おばさんが、「美味しい万頭だよ、美味しい万頭はいらんかね~」と道行く人に声を掛けています。

そこに荷車が止まり、「スズを連れてきましたよ」と周が楊おばさんに声を掛けました。

楊おばさんが荷台の上を見ると、スズが「ニャー」と鳴き、尻尾を振っています。

「スズ、元気だったかい」と言いながら荷台に手を差し伸べ抱き上げました。スズは頭を撫でられる度に、嬉しくて喉をゴロゴロ鳴らせています。

「今日はどうしたんですか」と楊おばさんが周に尋ねます。

周は「今度の遣唐使船で日本に渡る、息子の秀傑とスズを見送りに来ました」と答えてから、「秀傑、楊さんにご挨拶をしなさい」と言いました。

すると、荷台の後ろから秀傑が現れ頭を下げています。

「ジャーン」と港で銅鑼が鳴っています。

楊おばさんは慌てて、「気を付けていくんだよ、スズの事も頼むよ」と万頭が包まれた包みを二つ秀傑に渡しました。


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